僕らの青春時代の音楽を作ってくれた、佐久間正英さん。
佐久間正英さんが亡くなった。
BOØWY、ジュディマリ、GLAY、黒夢、ヒスブル——。Wikipediaを見ると、本当にたくさんのバンドをプロデュースしていたことに改めて驚かされます。
あらゆる世代の青春時代を彩る音楽を作った人。
佐久間さんは、そう言っても過言ではない存在ではないでしょうか。
中でも、僕の青春時代で思い入れが強いのは、ヒスブル。
「ジュディマリに超似てるバンドがいるから聞いてみろよ!」
1998年の秋、クラスの友人にそう言われて、TBSラジオの深夜番組を聞いたことが僕とヒスブルとの出逢いで、以後、解散まで熱を入れて追いかけていたバンドのひとつでした。
「プロデューサー」という立場の人が、一体、どんなことをしているのか全くわからなかったけど、“佐久間正英プロデュース”という触れ込みでデビューしていたことや、ライヴでベースを弾いていたこともあって、「プロデューサーは佐久間さん!」という認識は常に持っていたように思います。
今振り返ってみれば、90年代当時、小室さんの対極にいた人が佐久間さんだったのかも知れません。
小室さんが陽で、佐久間さんが陰。佐久間さんは、常に裏方に徹していたような、そんな印象があります(もちろん、どちらが良い悪いの話ではなく、それぞれのスタイルがあった)。
それゆえに、「こんなバンドもプロデュースしていたのか!」なんていう発見も、今なお、あるのだと思います。
佐久間さん。
いつの時代もずっと追いかけていた大ファンというわけではなく、本当に有名どころしか知らない。「ありがとう」とか「さようなら」と言うことすら、ちょっと気が引けてしまうような距離感。“いちリスナー”という立ち位置が、ちょうどいいくらい。
そんな僕だけど、でも、ただ、悲しい。