「ぜんぶ雪のせいだ。」「やるしかないから、やるしかない。」最近気になる、広告コピーの話。
今日は広告の話を。
ここ最近、いいなあ!と思ったキャッチコピーが、以下の2つ。
ぜんぶ雪のせいだ。
カッコよく見えるのも、かわいく見えるのも、恋する気持ち芽生えちゃうのも、
ぜんぶ雪のせいだ。
このリア充め!なんて思うけど、
こういうシチュエーションいいよね、憧れるよね、と思ってしまうコピー。
しかしこれが、DJ LOVE(ピエロ)のビジュアルだととてもコワイ。
川口春菜になる前にDJ LOVE ver.が公開されていて、
ネットでもちょっと話題になっていましたね。
タイアップ曲は、SEKAI NO OWARI『スノーマジックファンタジー』。
で、曲を聴いていて、あることに気づいてしまった。
注目して欲しいのは、その歌詞。
雪の魔法にかけられて
僕は君に恋をした
もしかして君は雪の精
雪の妖精とのファンタジー
「雪の精」「雪の妖精」、そう、“雪のせい”。
キャッチコピーとタイアップ曲がコラボレーションしているのです。
ますます、いいね!
こういう作品にまで踏み込んだタイアップは
その昔、同CMのGLAY『Winter, again』でもやった手法。
「愛に雪、恋を白。」。
コピーライター・一倉宏さんによるコピーで、
説明するのも野暮ですが、「逢いに行き、恋をしろ。」ということを
この4つの漢字で表現することで、強烈なまでの、冬感、純白感、シズル感!
歌詞がこちら。
いつか二人で行きたいね 雪が積もる頃に
生まれた街のあの白さを、あなたにも見せたい
逢いたいから、恋しくて、あなたを想うほど
寒い夜は、未だ胸の奥、鐘の音が聞こえる
GLAY『Winter, again』
一見、「愛」がなさそうだけど、「逢い」 が対応しているとのこと。
そういったエピソードが、
『考告。 企画をヒットさせるために広告クリエイターたちが考えること』
という本の中で語られています。
そして、もうひとつのいいなあ!と思ったキャッチコピーがこちら。
やるしかないから、やるしかない。
あきらめ?投げやり?イヤイヤ、むしろ超ポジティブな決意表明。荒波には背を向けず、真正面から向かっていくのが鉄則。逆風か追い風かは、自分の向いた方向次第だ。やるしかないから、やるしかない。最後には、能力よりも決意が勝つ。もちろん精神論だけでどうにかなるもんでもないので、まずはマイナビで準備だ。
就職氷河期だの、ブラック企業だの、そもそも新卒採用ってどうなの?などなど、
働き方が問われている今だけれど、
そうはいっても、やらなきゃしょうがないよね、という腹をくくった意志表明。
そういう瞬間って就活生だけじゃなく、働いている僕らにもあると思うんです。
広告のターゲットを超えて、万人の背中を押すコピー。
いいね!
で、実は今回取り上げた、
「ぜんぶ雪のせいだ。」と「やるしかないから、やるしかない。」というコピーは
2つとも、山口広輝さんという方が書かれたらしい。
(出典:『ブレーン 2014年2月号』)
まさか同じ方だったとは!
しかも結構、知っていました。
「男のコのカワイイは、アテにならない。」
(earth music&ecology)
「男のコのカワイイは、アテにならない」 earth music&ecology 山口広輝によるコピーライティング | 心に残る広告コピーライティング
「きび団子のため、だけじゃない。
——仕事には、誰かを幸せにする「力」がある。」
(2011年度「新聞広告クリエーティブコンテスト」優秀賞)
広告がまとめられた本などを読んでは、
深く感銘を受けたコピーライターの方を勝手に“心の師”と仰いでいますが、
山口広輝さんについても、個人的に今後超注目です!!
あと、キャッチコピーではないけど、
いま一番気になっているのは、マツコ・デラックス出演、
globe『DEPARTURES』が使われていたミスタードーナツのCM。
(新商品のティザー広告だったっぽいですね)
一体、どなたが企画をしたのか。
数ある冬ソングの中で、なぜ『DEPARTURES』だったのか。
歓喜とともに問い詰めたい。
(ひっそり)情報求ム!
そういえばこの『DEPARTURES』も、JR SKISKIのCMソングでしたね。
CM ver.は、CDで発売されたものよりもキーが高い、というのは
ファンの間では有名な話。
JR東日本 - SKI SKI GALA湯沢 - YouTube
小室さんとKEIKOの結婚を記念してつくられた、
ARRIVAL ver.というのもあるんですよ。